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 リマ日本人学校 いじめ防止基本方針及び組織  

                                                   

1 いじめの防止の取組

  いじめとは、「児童等に対して,当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって,当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。」【いじめ防止対策推進法 第2条】

  いじめが、いじめを受けた児童生徒の教育を受ける権利を著しく侵害し、その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与え、その生命又は身体に重大な危険を生じさせるおそれがあることから、児童生徒の尊厳を保持するため、いじめの防止、いじめの早期発見及びいじめへの対処のための基本方針を定め、本校の全教職員が一丸となり、全ての教育活動等を通していじめが許されないことであることを児童生徒に徹底するとともに、その被害者にも加害者にもさせないように取り組む。

いじめの防止には、教職員の児童生徒の発する小さなサインへの気づきが重要である。 そのためには、児童生徒一人一人を把握し、教職員と児童生徒が共感的な人間関係であることが重要である。また、様々な学習活動を児童生徒が主体的に取り組み、「自尊感情」を育成することが大切である。

 

2 道徳教育及び体験活動の充実

いじめ防止のために、児童生徒の道徳教育及び体験活動等の充実を図る。いじめ問題は、他人を思いやる心や受け入れる心、人権意識の欠如から発生するものである。いじめをしない、いじめは絶対に許さないという気持ちを育てるとともに、ペルーの文化等を理解し、この地に生きる人々の存在と自分の存在を等しく認め、尊重し合える態度を育てることが大切である。

 

3 教職員の協力体制

本校は、生徒指導の基本である「生徒指導の三機能」(自己決定力)(共感的な人間関係の育成)(自己存在感の醸成)を柱に、学校教育を行っている。その中で温かい学級経営や教育活動を目指して、学級、学校全体で展開していくためには、教職員同士日々の共通理解が不可欠であり、互いに学級経営や授業、生徒指導等について相談しやすい職場づくりが大切である。そのためには、校内組織が有効に機能し、様々な問題への対応が迅速にできる体制を構築するとともに、児童生徒と向き合う時間を確保し、心の通い合う学校づくりを推進することが重要である。

 

4 いじめの早期発見・早期対応

①職員会議で共通理解

・職員会議の中で、児童生徒の変化について情報を共有し、小さな変化も見逃さない様に努める。必要であれば、早期に教育相談を実施する。

②児童生徒に対する定期的な調査の実施

・教育相談アンケートを定期的に実施し、児童生徒の悩みを発見する。

③連絡その他の適切な措置

・日頃から児童生徒の小さなサイン等について、保護者と問題の共有がなされていることが重要である。また、児童生徒、保護者及び教職員等から、児童生徒がいじめを受けていると連絡を受け、または、そのサインを発見したときは、早急にいじめ防止対策委員会(以下、委員会)にかける。

 

5 いじめ発生時の対応

①事実の有無の確認を行うための措置

・必要に応じてアンケートの実施や聴き取り調査等により、いじめの事実確認を行う。

②学校の設置者への報告

・調査結果について、学校の設置者(学校運営委員会)に報告する。場合によっては、在ペルー日本国大使館、文部科学省に報告する。

 

6 いじめ問題の関係者への対応

①いじめを受けた児童生徒等への対応

・いじめを受けた児童生徒の安全を確保するとともに、徹底して守り通すことを伝え、いじめられた児童生徒の不安を軽減することに努める。

・必要に応じて、いじめを受けた児童生徒又はいじめを行った児童生徒に対して、教室以外の場所において学習を行わせる等、いじめを受けた児童生徒が安心して教育を受けられるための必要な措置を講じる。

・委員会で協議し、組織的な指導体制をつくり、いじめられた児童生徒にとって信頼できる人(教職員や家族等)と連携し、いじめられた児童生徒に寄り添い、支えることができるようにする。

・いじめられた児童生徒を徹底して守り通すことや秘密を守ることを伝え、保護者から不安に思っている事柄を丁寧に聴き取り、具体的な対処方法を伝えるなど、不安が軽減されるようにする。

②いじめを行った児童生徒等への対応

・いじめは「絶対に許されない行為」であることを理解させ、いじめをやめさせるとともに、再発防止の措置をとる。

・保護者に連絡し、事実を確認した事項について保護者の理解を得た上で、学校と保護者が連携して、今後の対応が適切にできるよう保護者の協力を求め、保護者に継続的な助言を行う。

・いじめた児童生徒への指導に当たっては、いじめが、人格を傷つけ生命・身体・財産を脅かす行為であることを理解させ、自らの行為の責任を自覚させる。

・いじめの背景にも目を向け、いじめた児童生徒の安心・安全、健全な人格の形成に配慮する。

・教育上必要と認める時は、学校教育法第11条の規定に基づき、適切に児童生徒に対して懲戒を加える。

③保護者間での情報の共有等

・いじめを受けた児童生徒の保護者と、いじめを行った児童生徒の保護者との間で争いが起きないように、いじめの事案に係る情報を、これらの保護者と共有するための措置やその他必要な措置を行う。

④いじめの再発防止のための全体指導

・いじめは心も身体も傷つく恐れが十分にある。いじめがいかに人として許されない行為であるかを指導する。

・いじめではないかと思うことを見聞きした場合、傍観者も加害者であるという認識から、取るべき行動(止めさせる、誰かに知らせる、相談する)を起こすこと。決して見て見ぬふりや笑って同調するべきではないことを指導する。

 

7 いじめ防止対策委員会について

<趣旨>本校におけるいじめの防止等に関する措置を実効的に行うために設置する。

<構成>校長、教頭、教務主任、生徒指導部主任、その他関係教職員で構成する。

<設置期間>常設の機関とする。

<所掌事項>本校が組織的にいじめの問題に取り組むに当たって、中心となる役割を担い、 以下の内容を所掌する。

①いじめの防止等に関する取組の実施や具体的な年間計画の作成等に関すること。

②いじめの相談、通報の窓口に関すること。

③いじめの疑いに関する情報や児童生徒の問題行動などに係る情報の収集と記録、共有に関す ること。

④その他いじめの防止等に関すること。

 

8 重大事態への対応

①重大事態調査委員会の設置

(いじめ防止対策推進法第28条第1項の調査を行うための組織)

<趣旨>法に触れるような重大事態が生じた場合、その対処及び重大事態と同種の事態の発生の防止に資するために、重大事態調査委員会(以下「調査委員会」という。)を学校に設置する。

<構成> 校長、教頭、教務主任、生徒指導主任と関係教職員で構成する。

<設置期間>重大事態の発生ごとに設置する。

<所掌事項>重大事態に係る事実関係を明確にするための調査を行う。

②いじめを受けた児童生徒及び保護者への対応

・調査委員会における調査を行うときには、いじめを受けた児童生徒、保護者に対して、事実関係等の情報を適切に提供するとともに、いじめを受けた児童生徒、保護者からの申立てがあったときには、適切かつ真摯に対応する。

③学校設置者及び文部科学省への報告

・重大事態が発生したとき及び事実確認の結果について、速やかに学校運営委員会に報告するとともに、在ペルー日本国大使館、文部科学省に報告し、連携、協力して対応を行う。

 

9 いじめ防止基本方針の評価

委員会を中心として、全教職員により、本校のいじめ防止基本方針の検証を行い、必要に応じて見直しを図る。

                             

 

令和3年1月8日

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